ずいぶんといろいろな人が歩いていて、そのみんなが感動して
いるようでした。「歩くためだけの道」北根室ランチウェイ
北海道東部、中標津町から弟子屈町に至るロングトレイルが
NHK総合テレビで紹介されていました。ロングトレイルとは
登山道や林道などをつなぎ合わせた自然歩道とのことですが
いわばフットパスの長距離バージョンと捉えればよいのでは
ないでしょうか。

ランチウェイのランチはもちろん昼食の道ではなく、牧場です!
大きな牧場の中を牛を横目に見ながら歩くイメージです。そして
驚くべきことはこの歩道が「歩く旅」を提唱する地元の酪農家の方
が一人で作りはじめ、やがて賛同する人々の応援を得て全長71km
にも及ぶロングトレイルになったことです。公設ではなく私設のもの
なのです。

起点は中標津町のバスターミナルで、有名なパノラマ展望台である
開陽台、養老牛温泉、西別岳、摩周湖展望台を経てJR釧網線の美留和
駅が終点です。全行程2泊3日が標準のようですが、全体が
6区間のステージに分かれていますので自分の体力にあわせて、
一部の区間だけを歩くのも可能なようです。お遍路さんの区切り
打ちみたいなものですね。

ステージごとに簡単にコースを俯瞰してみます。
◆第1ステージ 中標津交通センター→開陽台16km
途中中標津空港からの取り付け道路と合流。広葉樹林帯や格子状
防風林を見ながら進む一直線の砂利道です。開陽台からのスケール
の大きな眺望は歩いてここまでやって来ただけに格別のものがある
はずです。
◆第2ステージ 開陽台→レストラン牧舎12km
いよいよ大牧場の中を歩くランチコースを延々と進みます
◆第3ステージ レストラン牧舎→養老牛温泉13km
牧草地を抜け、いくつもの川を渡り、国有林の中の林道を
を進むと養老牛温泉が。温泉にも入り甲斐があるというもの
です。
◆第4ステージ 養老牛温泉→西別岳山小屋16km
裏温泉とも言われていたまつの湯を経由し、北海道のエアーズ
ロックと呼ばれるほど不思議な形をしたモアン山を経て
西別岳山小屋へ至る高度差ありの登山コースです。
◆第5ステージ
西別岳山小屋→摩周湖第1展望台 14km
西別岳頂上を極めたあと摩周湖の外輪山に取りつき、霧の
かかっていない摩周湖を期待する山岳コースとなります
◆第6ステージ 摩周湖第1展望台→JR美留和駅 4km
いわば帰り道に辿りつくためのファイナルラウンドです。

前述の通り中標津空港がエントランスとして、また
美留和駅から釧路市に抜けて釧路空港が出口となります。
両空港に就航しているのは全日空(ANA), 釧路空港には
ANA,日本航空(JAL),エアドゥ北海道エアシステム
就航しています。